戸建ての防犯対策!マンションより狙われやすい理由と新築時&自分でできる対策方法

戸建て住宅を建てるとき、防犯対策までしっかり考えていますか?実は、マンションよりも戸建ての方が空き巣に狙われやすい傾向にあります。
この記事では、戸建てが空き巣の標的になりやすい理由と、新築時に取り入れておきたい防犯対策、さらには家を建てた後でもできる工夫まで幅広くご紹介します。
防犯の基本を知って、暮らしの安全を今から整えていきましょう。
戸建てはマンションよりも空き巣に狙われやすい!その理由とは?
「空き巣は自分とは無縁のこと」と考えている方も多いと思います。
ところが警視庁の発表によると、令和6年に発生した空き巣被害は全国で4万3,036件。これは一日あたり約44件もの侵入窃盗が起きている計算です。

その中でも、被害の多くが「戸建住宅」で発生しています。その割合は、全体の約30%ほど。

マンションや事務所よりも戸建住宅の被害が最も多いことから、一軒家の防犯に関しては、集合住宅以上に気を配る必要があります。
戸建のほうが空き巣に狙われやすい理由
空き巣が戸建住宅を好む最大の理由は、「侵入経路が多い」ためです。
戸建てはマンションとは違い、玄関のほかに窓や勝手口など出入口となる場所が複数あります。さらに一度敷地内に入ってしまえば、外部からの目が届きにくい死角も多いため、侵入・逃走ともにやりやすい環境になってしまいます。
また、戸建にはマンションにあるオートロックや管理人の目もありません。セキュリティが比較的手薄なことも、戸建が空き巣のターゲットになりやすい理由のひとつです。
空き巣の侵入経路
警視庁のデータによると、空き巣被害の約半数は玄関や窓からの侵入です。

玄関の鍵をかけ忘れて外出してしまったり、窓を少し開けたままにしてしまったり…そのわずかなスキを狙って、空き巣は入り込んできます。
中には「ちょっとゴミ出しに出ただけ」「近所の人と立ち話をしていた数分の間に…」というケースもあり、日常の油断が被害につながることも少なくありません。
また、ガラスを割っての侵入も多く報告されています。とくに古い窓ガラスや鍵の構造が簡単なものは狙われやすく、防犯対策の見直しが必要です。
空き巣に狙われやすい戸建の特徴
戸建ての中でも、次のような条件が重なると、空き巣に狙われやすくなります。
- 日中、家が留守になることが多い
- 玄関や窓の鍵が古くこじ開けやすい
- 家の周囲に人通りが少ない、または街灯が少ない
- 死角の多い敷地(隣家との距離があるなど)
- 窓の数が多く、目が届きにくい
このような特徴がある場合は、防犯対策をしっかり行うことで、侵入を未然に防ぐことができます。
空き巣が嫌がる家づくり!新築時にやっておきたい戸建ての防犯対策

防犯対策は後からリフォームで追加することも可能ですが、新築時に取り入れておくことで費用や手間を抑えることができます。
ここでは、新築時にぜひ取り入れておきたい基本の防犯対策をご紹介します。
前提として不必要に窓を増やさない!
防犯の観点から見て、窓は少ないほうが安心です。
戸建てがマンションよりも狙われやすいのは、侵入できる窓が多いためです。窓の数が多いほど、空き巣にとって「チャンス」が増えることになります。
日当たりや風通しを重視したくなる気持ちもありますが、防犯を考慮するためにも必要以上に大きな窓や窓の数を増やさないよう設計することも、検討してみましょう。
採光や通風は、高窓や吹き抜けなどで補うこともできます。
防犯ガラス・防犯フィルムを導入する
空き巣が侵入しやすそうな位置にある窓には、防犯ガラスや防犯フィルムを設置することをおすすめします
- 防犯ガラス:複層構造で割れにくく、破って侵入するまでに時間がかかる
- 防犯フィルム:ガラスの内側に貼ることで、飛散や侵入を防ぐ
1階の窓や人通りの少ない面にある窓などに、採用すると良いでしょう。
玄関ドアや窓はディンプルキーを採用する
ディンプルキーとは、ピッキング対策に優れた防犯性の高い鍵のことです。
現在では多くの新築住宅で標準採用されていることも多いですが、念のため建築時にディンプルキーが付いているかを確認しておくと良いでしょう。
家の周囲に砂利を設置する
敷地の周囲に歩くと音が鳴る防犯砂利を敷くことで、空き巣は近づきにくくなります。
とくに死角になりやすい建物の裏側や勝手口付近に敷いておくと効果的です。防犯砂利は見た目にもナチュラルなものが多く、庭づくりの一環として取り入れられるのも嬉しいポイントです。
玄関周りにセンサーライト・タイマーライトを導入する
暗くなった時間帯に人の動きを感知して点灯するセンサーライトは、防犯対策として非常に効果的です。空き巣は目立つことを嫌うため、光があるだけで侵入をためらうケースもあります。
また、センサーライトは時間が経過すると消えてしまうため、夜間になると自動で点灯するタイマーライトも併用しておくと安心です。
補助錠を設置する
窓やドアにもうひとつ鍵を追加する補助錠も、侵入の手間を増やし侵入を抑制する手段のひとつです。
とくに引き違い窓や掃き出し窓など、構造的に侵入しやすい部分には補助錠をつけることで、防犯性が高まります。
シャッターをつける
窓には防犯用のシャッターを設置しておくと、万が一のときにも安心です。
防犯性能のあるシャッターは、外から工具で開けようとすると時間がかかり、ガシャガシャと音も鳴るため、侵入をあきらめさせる効果が期待できます。
また、車庫のシャッターも同様に効果的です。車の盗難を防ぐだけでなく、ガレージから家に続く出入り口への侵入を抑制できます。
家づくり後に!自分でできる戸建の防犯対策

すでに戸建て住宅を建てたあとでも、今から取り組める防犯対策はたくさんあります。
ここでは、今日からでも実践できる具体的な対策をご紹介します。
「防犯カメラ起動中」などのステッカーを貼る
実際に防犯カメラがあるかどうかにかかわらず、「防犯カメラ作動中」「録画中」などのステッカーを玄関や門扉、窓ガラスに貼るだけでも、空き巣への抑止力になります。
空き巣は「侵入に手間がかかりそうな家」を避ける傾向があるため、防犯意識が高いことをアピールしましょう。
合鍵をポストや植木鉢などに置いて出かけない
外出時に合鍵を「ポストの中」や「玄関まわりの鉢植えの下」に置いてしまうのは非常に危険です。空き巣はまずこうした場所をチェックするため、簡単に見つかる場所に鍵を置くのは絶対に避けましょう。
鍵を誰かに渡したい場合は、直接手渡すかスマートキーや暗証番号式の鍵ボックスなど、安全性の高い方法を選ぶようにしましょう。
エアコンを微弱にしておく
「家の中の電気をつけっぱなしにしておくと、電気メーターが動いて人がいると思わせることができる」という防犯方法は、よく耳にします。
しかし電気をつけっぱなしにしている程度では、メーターのまわり方が少ないため、無人であることが空き巣にバレてしまいます。
電気メーターで留守かどうかを判断できないようにするためには、エアコンを微弱でつけておく方法がおすすめです。特に夏や冬など、エアコンを使っている季節には自然な在宅のサインになります。
ホームセキュリティに加入する
より安心感を得たい方には、ホームセキュリティの導入もおすすめです。
わが家ではセコムのホームセキュリティを買取プランで導入しています。費用は約45万円かかりましたが、長期間使う予定であればレンタルよりも割安になると判断しました。
参考:一戸建て・一軒家向けの防犯対策|ホームセキュリティのセコム
他にもALSOKなど複数の選択肢がありますが、補償内容や対応拠点の数を比較して、自分たちに合ったサービスを選ぶことが大切です。
ホームセキュリティに加入して感じるメリット

わが家では、家を建てた後にホームセキュリティを導入しました。実際に使ってみると、「もしも」の不安が減るだけでなく、毎日の生活そのものが安心で快適になったと感じています。
ここでは、ホームセキュリティを導入してから感じた主なメリットをご紹介します。
10分程度ですぐに駆けつけてくれる安心感
セキュリティの異常を検知すると、すぐに通知があるのは大きな安心ポイントです。
とくに夜間寝ている間などに何か異変があったとき、自分で気づくより早くセンサーが反応してくれるのは、とても心強く感じます。
戸締まり忘れがなくなる
セコムのホームセキュリティは、セキュリティロックをかけるとき少しでも窓やドアが開いていると、警告が出る仕組みになっています。

そのため「どこか閉め忘れている場所がある」ということにすぐ気づけます。
忙しい朝や就寝前に、「あれ?窓、ちゃんと閉めたかな…?」と不安になることが減り、毎日の安心感がぐっと高まりました。
鍵を忘れた場合届けてくれる
戸締まりをしっかりしたけど、鍵を置いてきてしまった…!そんなときも、ホームセキュリティが助けてくれます。
セコムでは予備鍵を預けておくことができ、連絡すると鍵を持ってきてくれます。お子さんが鍵を忘れて学校に行き、自分は仕事で戻れず…なんてシーンでも安心ですね。
留守中も犬の安全を守ってくれる
ペットを飼っているご家庭にとって、留守中の安全管理は気になるポイントです。
セキュリティを導入しておけば、万が一の侵入や火災時にもすぐ対応してもらえるので、大切な家族であるペットの命も守ることができます。
家族の帰宅がわかる
セキュリティの解除通知機能により、家族の誰が、いつ帰宅したかがスマートフォンに届くようになっています。
お子さんの帰宅時間や、共働き家庭でのすれ違いの確認など、日々の安心やつながりを感じられる機能としてとても便利です。
盗難時の補償制度も用意されている
万が一の盗難被害に備えて、セコムのセキュリティ契約には補償制度が用意されています。
- 現金・貴金属・美術品などの盗難被害:最大50万円
- 家財(家具・家電など):最大200万円
- 建物の損害:最大100万円
(※いずれも1事故あたり5,000円の免責あり)
また火災や爆発、盗難事故の後に必要となった復旧費用に対しても最大50万円まで補償される制度があるのも、安心材料のひとつです。
火災保険費用が安くなる
火災保険とホームセキュリティをセットで契約することで、保険料が割引になるケースもあります。
人によっては保険料が30%前後も割引され、実質的にセキュリティ費用が0円となる可能性も。長い目で見れば、コスト面でもメリットは大きいと言えます。
看護師に健康・介護相談ができる
セコムのサービスには、24時間対応の看護師による健康相談窓口も含まれています。
- お子さんの発熱時、夜間救急に行くべきか迷うとき
- 市販薬を飲ませて良いか迷ったとき
- 家族の介護や健康管理の相談をしたいとき
家族の健康に関して不安なとき、すぐにプロの看護師に相談できるのは心強いですね。
費用を節約したい場合は「見守りカメラ」が便利!
ホームセキュリティは安心感がある一方で、導入コストが高めなのも事実です。「できるだけ費用は抑えたいけれど、防犯対策はしておきたい」という方には、見守りカメラの導入が手軽でおすすめです。
おすすめは「Amazon Ring」シリーズ
数ある見守りカメラの中でも、コストと性能のバランスがよく、工事不要で設置できるのが「Amazon Ring(アマゾン リング)」シリーズです。

月額350円〜のサブスクリプションとカメラやドアベル代(いずれも1〜2万円前後/台)だけで、録画データの保存や通知機能スマホからの音声応答も利用できます。
またスマートフォンと連携することで、「荷物が届いた」「誰かが門の前にいる」といった通知がリアルタイムで届き、その場で声をかけたり、録画を残したりすることが可能です。
ホームセキュリティのように、警備員が飛んできてくれるわけではありませんが「家族の安全を見守りたい」「侵入を防ぎたい」というだけなら、こうした見守りカメラだけでも十分な防犯効果が期待できます。
まとめ|家族を空き巣・泥棒から守るためにできることをしよう
戸建ては、窓の数や周囲の死角などから、空き巣にとって侵入しやすい環境になりがちです。
しかし新築時の工夫や日々の小さな習慣、防犯ツールの活用など、できることをひとつずつ積み重ねていくことで、防犯力は確実に高まります。
セキュリティ会社の見守りやカメラ、鍵のアップデートなど、家族構成や生活スタイルに合わせた対策を選び、無理のない範囲で安心を整えていきましょう。
ちなみに、こうした「自分ではなかなか気づけない暮らしの工夫」も、住友林業の紹介制度をご利用いただいた方には、住宅のプロの目線でご案内しています。
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