フロントオープン食洗機を徹底解説!スライド式との違い・メーカー・後悔ポイントなど

最近の家は、標準仕様で食洗機が備わっていることがほとんどです。しかし、家事の負担をより減らしたいと考える方の中には、従来のスライド式食洗機ではなく、容量も大きく使い勝手の良いフロントオープン食洗機を検討するケースも増えています。
健太郎住友林業のオプションでも、フロントオープン食洗機は大人気です!
しかしいざ取り入れようと調べ始めると、「メーカーが多くて選べない」「後悔したという声もあるけど大丈夫かな」と、疑問や不安が次々と出てきますよね。
そこでこの記事では、住宅業界で25年の経験を持つ僕が、フロントオープン食洗機とスライドオープン食洗機の違いや主要メーカーの比較、選ぶ前に知っておきたい後悔ポイントなどをまとめて解説します。
フロントオープン食洗機の導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
なお、住友林業では他にもさまざまな人気オプションがあります。以下の記事で人気オプションをまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。


住友林業でも人気の「フロントオープン食洗機」とは?
フロントオープン食洗機とは、扉が手前にパカッと開くタイプの食洗機のこと。
海外製キッチンでよく見かけるデザインで、扉を開けると上下2段のかごが現れます。正面・左右・上から、どこからでも食器を入れることができるのが、フロントオープン食洗機の特徴です。



海外製の大きな食洗機が組み込まれたキッチンは、それだけで一気に暮らしがアップデートされたような印象を受けますよね。
最近では、国産メーカーのパナソニックやリンナイもフロントオープン食洗機をラインナップに加えており、選択肢も少しずつ増えてきています。
住友林業ではフロントオープン食洗機はオプション仕様
住友林業の場合、フロントオープン食洗機は標準仕様には含まれておらず、オプション扱いとなります。
フロントオープンを採用したい場合は、ミーレやボッシュなどの海外製食洗機を選ぶケースが多い傾向にあります。
なお、住友林業で選べる標準仕様のキッチンは以下の通りです。
- トクラス(HFYKシリーズ)|コラージア
- リクシル(HCSK)|リシェル
- クリナップ(HEPK)|ステディア
- 永大産業(SCEK)
キッチンの標準仕様については、こちらの記事で詳しく紹介しています。


フロントオープン食洗機とスライドオープン食洗機の違い


画像引用元:リンナイ公式
食洗機を選ぶ際、まず迷うのが「フロントオープン式とスライドオープン式、どちらにするか」という点ではないでしょうか。
ここでは、それぞれの魅力をざっくりと整理しておきましょう。
フロントオープン食洗機の魅力
フロントオープン食洗機の一番の魅力は、食器の入れやすさです。
扉を手前に開くと、上下のかごが目の前に現れる構造で、スライド式のように「箱の中に上から食器を入れる」という収納方法ではなく、左右、上、好きなところから食器を入れることができます。
また、フロントオープン式は60サイズ以上がメインのため、容量が大きいのも魅力。12人分前後の食器を収納できるため、家族はもちろんゲストが訪れたときなど食器が増える機会があっても、一度に洗うことができます。
スライドオープン食洗機の魅力
一方、スライドオープン食洗機は、引き出しのように手前にスライドして開く構造です。上から食器を入れる動作になります。
立ったままサッと食器を入れられるので、調理中の動線を邪魔しにくいのは、スライド式ならではの魅力といえるでしょう。
また、ヒーター乾燥が標準的に搭載されているため、洗い終わったあとの食器がしっかり乾きやすいのも安心ポイント。水道使用量や電気代もフロントオープンより抑えやすい傾向があります。
フロントオープン食洗機とスライドオープン食洗機を比較!


画像引用元:リンナイ公式
ここからは、より具体的に4つの観点でフロントオープンとスライドオープンを比較していきます。
普段の使い勝手や毎月のコストにも関わる部分のため、自分の暮らし方に近いシーンを想像しながら読み進めてみてください。
庫内広さ
| フロントオープン | スライドオープン |
|---|---|
| ◯ | △ |
容量で見ると、フロントオープンに軍配が上がります。たとえば同じ60cmでも、スライドオープンは7人分、フロントオープンは12人分の食器を収納可能です。45cmの場合も同様に、フロントオープンタイプのほうがより多くの食器を収納できます。
ただし、すべての食器がきれいに収納できるわけではありません。サイズの大きなお皿は、下段に立てて入れることが難しく、寝かせて収納しなくてはならないケースもあります。
食器の出し入れのしやすさ
| フロントオープン | スライドオープン |
|---|---|
| ◯ | △ |
スライドオープンは上から入れる動作になるため、しゃがまずに済むのは利点ですが、入れる順番を考えながら詰めていく必要があります。
一方で、フロントオープンタイプはサイドが覆われていない分、食器の出し入れがスムーズです。
ただし、フロントオープン型の下段の棚はシンクから少し距離があるため、洗い物を運ぶ間に床に水滴が落ちてしまうこともあります。シンクの位置と食洗機の配置によっては、ちょっとしたストレスになるかもしれません。
光熱費
| フロントオープン | スライドオープン |
| △ | ◯ |
光熱費は、スライドオープンのほうが優勢です。
たとえばパナソニックの場合、45cmフロントオープンは1回あたり水14.1L/0.7kWh、45cmスライドオープンは1回あたり水8.0L/0.56kWhを使用します。
電気代に換算すると、フロントオープンは約25.4円/回、スライドオープンは約19.5円/回です。


1回あたりの差額は約6円ですが、1日1回使った場合は月180円ほどの差になります。年間で考えると2,100円ほどの計算です。
参考:
パナソニック公式|NP-45EF1W 幅45cm
パナソニック公式|プルオープンタイプ A1/B1シリーズ
洗浄力
| フロントオープン | スライドオープン |
|---|---|
| ◯ | ◯ |
洗浄力については、どちらのタイプも大きな違いはありません。
国産・海外製ともに高温洗浄機能を備えており、手洗いよりもずっと清潔に仕上がります。「スライドだから汚れが落ちにくい」「フロントオープンのほうが洗浄力が高い」といった違いは、現在のモデルではほぼ感じられないと考えてよいでしょう。
フロントオープン食洗機を扱うメーカー
フロントオープン食洗機を取り扱うメーカーは様々ですが、日本で人気のメーカーは次の4社です。
それぞれの価格帯や対応サイズ、設置できるキッチンシリーズなどを表にまとめました。


【国産】パナソニック


画像引用元:パナソニック公式
パナソニックは、国産で唯一60cmに対応しているメーカーです。
国内メーカーのため日本のキッチンとも相性が良く、「日本メーカー」という信頼性から、海外のフロントオープン食洗機と並んで高い人気を誇ります。
また、残さいフィルターの自動洗浄システムを搭載しており、お手入れの頻度を減らせるのも嬉しいポイントです。
基本的にはパナソニックのシステムキッチン(Lクラス・Sクラス)とのセット販売が中心ですが、LIXILやTOTOなど、他社のキッチンシリーズにも組み込みが可能です。
【国産】リンナイ


画像引用元:リンナイ公式
リンナイは45cmのみのラインナップですが、フロントオープン食洗機としては比較的リーズナブルな価格帯が魅力です。
容量は約8人分・食器56点と、45cmタイプとしては標準的なサイズ感。銀イオンカートリッジによるバイタル除菌洗浄に加え、国産ならではのヒーター乾燥が搭載されており、洗浄から乾燥までしっかりお任せできます。
光熱費を抑えやすい「夜エコ」コースも搭載しており、1回あたり約38.3円まで光熱費を軽減できる点もポイントです。
【海外メーカー】ボッシュ


画像引用元:ボッシュ公式
ボッシュはドイツ生まれの食洗機です。
幅60cmで12人分84点、幅45cmで8人分64点の容量を備えており、海外メーカーらしい大容量設計となっています。
最大の特徴は、ゼオライト・ドライと呼ばれる乾燥システム。湿気を吸着すると熱を発生する鉱物「ゼオライト」を使い、洗浄時は庫内温度を高め、乾燥時は湿気を吸収して食器を素早く乾かす仕組みです。
交換や補充は不要で、海外製食洗機の中で唯一、湿気の多い日本の気候でもしっかり乾燥できる点が高く評価されています。
【海外メーカー】ミーレ


画像引用元:ミーレ公式
ドイツの老舗高級家電メーカーであるミーレの食洗機は、住友林業オーナーの間でも採用率の高い人気メーカーです。
容量は45cmで9人分、60cmで14人分と、やはり国内品より大きめのサイズ感。洗浄完了時に扉が自動で半開きとなり、高温洗浄(75℃)の余熱と気化熱で乾燥させる仕組みを採用しています。
ヒーター乾燥はないため、プラスチック類は水滴が残ることもありますが、その分、食器を熱で傷めないのがメリットです。
モバイルアプリ連携やAutoStartによる自動運転にも対応しており、「家事をスマートに行いたい」と考える方に、多く採用されています。
ただし、運転時間が長い点がデメリット…。エコモードでは約3時間半かかるため、夜のうちに回して翌朝取り出すといった使い方が前提となります。
キッチンや食洗機の比較は、複数社のカタログを取り寄せてみよう
ここまで紹介してきたとおり、フロントオープン食洗機はメーカーや設置できるキッチンシリーズによって、選べる組み合わせが大きく変わります。
「自分が建てたいハウスメーカーで、希望の食洗機が選べるのか」を確認するためには、各社のカタログを見比べておくのが手堅い方法です。
以下のサービスを使えば、複数のハウスメーカーのカタログを無料で一括請求できます。手元にカタログを並べて、キッチンの仕様や食洗機の選択肢を比べてみてください。
フロントオープン食洗機のデメリット・よくある後悔


魅力の多いフロントオープン食洗機ですが、実際に採用した方からは「思っていたのと違った」「もう少し考えればよかった」という声も聞かれます。
ここでは、フロントオープン食洗機に関するよくある後悔ポイントを5つにまとめました。
出し入れ時の姿勢がつらい
フロントオープン食洗機は、扉を手前に開いた後に下段のかごへ食器をセットする動作が必要です。
しゃがんだり前かがみになったりと、姿勢への負担が意外と大きいという声は、少なくありません。
また、下段はシンクから少し距離があるため、床が水滴で濡れるのをストレスと感じるケースも多いようです。
キッチン通路が狭くなる
フロントオープン式は、扉を手前に大きく開く構造です。そのため、扉を開けた状態でも人が通り抜けられる動線を確保しておく必要があります。
人がスムーズにすれ違うには、最低でも60cm以上のスペースが必要とされており、キッチンとダイニングが近い間取りでは特に注意が必要です。
設計の段階で、「扉を全開にした状態でも家事動線が確保できるか」を必ず確認しておきましょう。
キッチンの収納スペースが減ってしまう
食洗機を設置する以上、キッチンの収納スペースは減ってしまいます。フロントオープン食洗機は、スライドオープン式に比べてサイズが大きいため、設置するためにキッチン下の収納スペースが減ってしまう点もデメリットです。
特に60cmサイズを選ぶ場合は、キッチンの一角がほぼ食洗機に占領される形になります。普段からキッチン下の引き出しを多用する方は、調理器具の収納場所を別に確保する必要が出てくるかもしれません。
海外製は乾燥が甘い
ミーレやボッシュなどの海外製は、ヒーターを使わず余熱やオートオープン機能で乾燥させる仕組みです。
そのため、日本製のヒーター乾燥に慣れていると、乾燥力に物足りなさを感じるケースがあります。とくにプラスチック容器や底が深いお椀などは、水滴が残りやすい傾向です。



「ピカピカに乾いた状態で取り出したい」というこだわりがある方は、国産のフロントオープン式や、スライドオープン式のほうが満足度は高いかもしれません。
そもそもそれほどたくさんのお皿を使用しない
意外と多いのが、「家族の人数や食事スタイル的に、フロントオープンほどの容量は必要なかった」という後悔です。
フロントオープン食洗機の魅力は、なんといっても大容量であること。しかし共働きで外食が多かったり、ワンプレートご飯が中心だったりする場合は、この容量を持て余してしまうこともあります。
「容量が大きい=便利」とは限らないもの。普段の食器の量を一度書き出してみると、必要なサイズが見えてきますよ。
フロントオープン食洗機・スライドオープン食洗機、それぞれ向いている人


ここまでの内容を踏まえて、フロントオープンとスライドオープン、それぞれに向いている人をまとめてみました。
フロントオープン食洗機に向いている人
- 家族の人数が多く、1日の食器使用量が多い
- 大皿料理や鍋料理を頻繁に作る
- キッチンのデザイン性を重視したい
- 食洗機をまわす頻度を減らして家事の負担を減らしたい
- 海外メーカーの家電が好き
フロントオープン食洗機は、容量とデザイン性を重視したい方にぴったりです。
1日に何度も洗うのではなく、まとめてドンと洗う使い方をしたい場合は、フロントオープンの広さを十分に活用できるでしょう。
スライドオープン食洗機に向いている人
- 共働きで食器の使用量が比較的少ない
- 光熱費や水道代をできるだけ抑えたい
- 出し入れの動作をなるべくシンプルにしたい
- ヒーター乾燥でしっかり乾かしたい
- キッチンの収納スペースを多く確保したい
スライドオープン食洗機は、日常使いの快適さを優先したい方に向いています。
サッと開いて入れて閉める、というシンプルな動作で済むため、毎日の家事ストレスが少なく済むのが大きなメリットです。
フロントオープン食洗機は後付けもできる?
フロントオープン食洗機の後付けはできなくはないものの、ハードルは高めです。
理由は、フロントオープン式とスライドオープン式では、必要な設置スペースや配管位置、電源容量などが異なるためです。多くの場合、キッチン本体の一部を加工する必要があり、工事費が高額になります。
また、メーカーによっては「特定のキッチンシリーズにしか対応しない」というケースもあり、現状のキッチンに後付けできる機種が限られる可能性もあります。
そのため基本的には「後付けはできないもの」と考えておいたほうが良いでしょう。家づくりの段階で「導入するかどうか決めておくべき設備」として、捉えてください。



どうしても導入に悩んでしまう場合は、フロントオープン食洗機の後付けに対応できるキッチン(LIXILのノクト・タカラスタンダードのレミューなど)をあらかじめ選んでおくと安心です。
まとめ
フロントオープン食洗機は、見た目の魅力も機能性も高く、キッチンの主役にもなる設備です。
一方で、設置スペース・光熱費・出し入れの動線など、暮らしの細かな部分にも影響する家電でもあります。「人気だから」「おしゃれだから」というだけで選ぶと、入居後にギャップを感じてしまうこともあるかもしれません。
そのため、自分たちの食器の使用量や家事スタイル、キッチンに何を求めるかをじっくり整理した上で、最終的な判断をすることが大切です。
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