ビルトインガレージのよくある11の後悔とわが家の対策方法

ビルトインガレージに憧れているけれど「失敗したらどうしよう…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
僕自身も家づくりを考え始めたとき、同じようにたくさん悩みました。後悔しないためには、どんなポイントに注意しておけば良いのか。どんな工夫ができるのか。
実際にビルトインガレージをつくって住んでみた僕の体験をもとに、よくある後悔ポイントと対策方法をまとめます。これから家づくりを考えている方の参考になれば嬉しいです。
わが家のビルトインガレージ
わが家は約44坪の、1LDKの平屋です。LDKは24畳でWICとビルトインガレージがついています。ビルトインガレージは23畳とほとんどLDKと同じ広さです。
車が好きだったこともあり、かなり広めに作りました。

ガレージづくりにはそれなりに費用もかかりました。ざっくりとした内訳はこんな感じです。
- 電動シャッター(文化シャッター・ポルティエ):約296万円
- サッシ:約73万円
- ベタ基礎(ガレージ分):約32万円
- 深基礎:約81万円
- EV車対応の予備電源:約4万円
- 玄関へつながるドア:約42万円
さらに、建築費用として11坪×99万円(わが家の坪単価)=約1,089万円ほどの費用も、上記内訳にプラスしてかかっています。
決して安くはないですが、快適さを考えると満足しています。
ビルトインガレージの魅力

ビルトインガレージがあることで「愛車のある生活」がより潤います。
ここでは、ビルトインガレージの主な魅力を、僕が実際に感じている内容をもとに紹介します。
「愛車と共に暮らす」感覚が強くなる
ビルトインガレージがあると、車がただの移動手段ではなく「暮らしの一部」として感じられます。
とくに、リビングから愛車が見えるように設計することで、その感覚はより強まるはず!

わが家でも、リビングから愛車が見えるようにガレージを配置しました。
リビングからガレージのライトを操作できるので、夜、風呂上がりのまったりした時間に愛車を眺めながらお茶やお酒を…なんて楽しみ方もできます。
車を汚れから守ることができる
ビルトインガレージなら、黄砂や雨、鳥のフンや夏の強い日差しから車を守れます。とくに春先の黄砂や花粉の時期は、外に出しっぱなしの車には黄色い花粉や砂がべったりつくこともあるので、屋根付きのありがたみを感じます。
洗車の頻度も減るので、手間も少しラクになりますよ。
車と家の移動がしやすい
ビルトインガレージがあることで、車と家の中を行き来しやすいのも、便利なポイントです。
家と車庫がつながっているので、雨の日でも濡れる心配なく、家から車へ、車から家へと行き来できます。
ガレージからすぐに家に入れる間取りにしておくと、たっぷり買い物した日も便利です。

わが家でも、ガレージに玄関へとつながるドアを設置しました。移動がラクなのはもちろん、ガレージドアは玄関ドアと同じキーで開閉できるようにしたので、鍵の管理もラクです。
使用用途が豊富
ビルトインガレージは車を置くだけの場所ではありません。
自転車、キャンプ用品、掃除道具、子どもの外遊びグッズ…いろいろ収納できて、ちょっとした倉庫のようにも使えます。
「DIY工房」としてガレージを使う人も多いようなので、使い方に合わせて広さや設備などを調整すると良いですね!
ビルトインガレージのよくある12の後悔 & わが家の対策方法
ビルトインガレージは魅力もたくさんありますが、建てたあとに「こうすればよかった…」と後悔するポイントも意外と多いようです。
僕も家づくりを考えるときに、かなり細かく調べて対策しました。ここからは、よくある失敗とわが家の対策例を紹介します。
よくある後悔1.シャッターの開閉が面倒くさい

シャッターを手動にすると、車を出入りさせるたびにわざわざ開け閉めが必要になります。
シャッターを開ける→出庫→車から降りてシャッターを閉めて→車に乗って出発…という手順は、たしかに少し面倒ですよね。
わが家ではこうしたストレスをなくすために、電動シャッターを選びました。ボタンひとつでスムーズに開閉できるので、帰宅時も出発時もストレスがなくおすすめです!
よくある後悔2.シャッターの開閉音がうるさい
シャッターの「ジャラララ…」という開閉音も、意外と気になる部分です。特に夜間に帰宅したり早朝に出かける家族がいたりすると、ご近所にも迷惑をかけてしまわないか不安になりますよね。
電動シャッターにすれば、それほど大きな音は響きません。多少キィキィ音が出ることもありますが、油を差せばすぐに改善できる場合がほとんどです。
また、静音タイプを販売しているシャッターメーカーもあるので、音が不安な方は検討しておくと安心ですよ。
ただしシャッターは質感や色などの好みもあると思うので、音や機能性だけでなく見た目も重視して選ぶのがおすすめです!
よくある後悔3.帰宅時、ガレージの中が暗い

夜に帰宅して車を入れたとき、ガレージの中が真っ暗だと不便ですよね。「ヘッドライトだけが頼り」という状態になると、少し危険にも感じます。
わが家では、こうしたリスクをなくすためにセンサー付きのライトを設置しました。車の出入りに反応して自動で点灯するので、帰宅時でもすぐに明るくなります。
よくある後悔4.ガレージが狭くて買い替え車種が限定される
コンパクトなガレージをつくった結果「普通車しか停められず、車の買い替え時も選択肢が少ない…」という後悔を感じるガレージオーナーも、少なくありません。
せっかくガレージを設置したのに、好きな車を選べないのは寂しいので、我が家では余裕を持って、ガレージは広めに計画しました。ガレージに趣味のアイテムや自転車などを置きたい、と考える方も多いと思うので、「何を置きたいか」をふまえて広さを考えると良いですね!
一般的には、ある程度の広さがあると車の出し入れや乗り降りなど、最低限の動作はスムーズになると言われています。以下のサイズを参考にしてみてください。
- 軽自動車:間口2.7m×奥行4.0m(有効寸法)
- 大型ミニバン:間口3.2m×奥行6.0m(有効寸法)
よくある後悔5.入口が狭くて車庫入れが難しい
入口幅が狭いと、毎回の車庫入れが緊張することになります。雨の日や夜間などは特にストレスになりがちです。
ビルトインガレージの最適な入口の広さは、車の大きさだけでなく、前面の道路幅も関係してくるので、立地条件に合わせて設計することが大切です。以下は、切り返しせずに車庫入れをする場合に必要になる、最低限の入口幅のサイズです。
前面道路の幅 | 前向き駐車の場合(有効寸法) | 後ろ向き駐車の場合(有効寸法) |
4m | 3.6m幅 | 3.3m幅 |
5m | 3.3m幅 | 2.6m幅 |
6m | 3.3m幅 | 2.3m幅 |
ちなみに、ガレージの幅は図面上の寸法と有効寸法が異なります。
有効寸法とは「実際に使えるスペース」のことです。柱や壁の厚みがあるため、図面の数字より約15cmほど狭くなります。
図面だけを見て決めると、思ったよりも狭く感じることがあるので注意が必要です。
よくある後悔6.エンジン音が家の中まで響く
ガレージと居住スペースが近いと、車の出入りやエンジン音が家の中まで響くことがあります。特に大型車やマフラー音が大きめの車だと気になる人もいるようです。

僕の帰宅で妻や愛犬の睡眠を妨げるのは避けたいため、わが家ではリビングとガレージの間に庭を挟むような間取りにしました。そのおかげでリビングにいる際にエンジン音は多少聞こえますが、気になるほどではありません。
リビングと窓一枚で隔たれているガレージなどは、車をぐっと身近に感じられる分、音や振動などもありそうなので、間取りの段階で対策を考えておくと安心ですね!
よくある後悔7.費用が高くなる
ビルトインガレージは家の建物と一体化する分、費用が高くなります。
たとえば屋根があるだけのカーポートなら数十万円程度で済みますが、ガレージは設備も内装も整えるので予算への影響は大きくなりがちです。
わが家の場合も、それなりの金額になりました。費用を抑えるには、オプションを整理したり複数の住宅メーカーにプランを作ってもらったりして、比較するのもおすすめです。
以下のサイトでは、希望を伝えることで複数の住宅メーカーがそれに沿ったプランを提案してくれます。

僕の帰宅で妻や愛犬の睡眠を妨げるのは避けたいため、わが家ではリビングとガレージの間に庭を挟むような間取りにしました。そのおかげでリビングにいる際にエンジン音は多少聞こえますが、気になるほどではありません。
リビングと窓一枚で隔たれているガレージなどは、車をぐっと身近に感じられる分、音や振動などもありそうなので、間取りの段階で対策を考えておくと安心ですね!
よくある後悔7.費用が高くなる
ビルトインガレージは家の建物と一体化する分、費用が高くなります。
たとえば屋根があるだけのカーポートなら数十万円程度で済みますが、ガレージは設備も内装も整えるので予算への影響は大きくなりがちです。
わが家の場合も、それなりの金額になりました。費用を抑えるには、オプションを整理したり複数の住宅メーカーにプランを作ってもらったりして、比較するのもおすすめです。
以下のサイトでは、希望を伝えることで複数の住宅メーカーがそれに沿ったプランを提案してくれます。
よくある後悔8.耐震性が下がる
ビルトインガレージは大きな開口が必要になるため、耐震性を心配する方も多いです。柱が少なくなれば、どうしても構造が弱くなる…と考えてしまいますよね。
耐力壁や柱を加えて耐震性を高めることも可能ですが、そうなれば当然費用も高くなります。
それにビルトインガレージにドーンと柱が見えているのも、少し避けたいですよね。

住友林業は「BF(ビッグフレーム)構法」という建築方法を採用しています。これは家の主軸となる柱に通常の5倍の太さのものを用いることで、壁や柱が少なくても高い耐震性能を実現できる、という構法です。
家の安全と、広々とした快適なビルトインガレージを両立したい方にはぴったりだと思います。
もちろんその分、家は価格が少し高めです。ただし住友林業には紹介制度が設けられています。
これを活用すれば、値引きも期待できます。ご相談いただければ僕があなたを住友林業へ繋ぎますので、お気軽にご相談ください。
(紹介制度を使ったからといって契約は絶対ではありません。相談だけでもOKです!)
よくある後悔9.排気ガスや湿気がこもる

密閉されたビルトインガレージは、排気ガスや湿気がこもりやすくなります。放っておくと臭いやカビの原因になることもあるので、しっかり対策しておきたいところです。
わが家では、大きめの窓を設けて開閉できるようにしました。さらに換気扇も設けています。
梅雨時や夏場は湿気もたまりやすいので、風の流れを作れるような設計をしておくと安心ですよ。
よくある後悔10.夏は暑い

夏場のガレージはかなりの高温になります。車に乗り込んだ瞬間ムッとする暑さ…これは避けたいですよね。
換気だけではどうにもできないビルトインガレージの暑さ対策として、エアコンは必須です!
さらにわが家ではサーキュレーターも併用しています。コンセントの位置も工夫しておくと、後から扇風機やスポットクーラーを置きやすくなるのでおすすめです。

よくある後悔11.居住エリアが2階になる
狭小地でビルトインガレージを作ると、どうしても居住スペースが2階に偏る間取りになりがちです。階段の上り下りが増えると、年を重ねたときに少し大変になるかもしれません。
わが家の場合は、土地探しの段階から、ビルトインガレージ付きの平屋を建てられる広さを重視していました。しかし立地・広さ・予算のバランスを考えて自分で土地を探すのは、かなり骨が折れます…。
こちらのサイトを活用すれば、希望に合った土地を一括で紹介してもらえます!未公開の土地も確認できるので、とても便利ですよ。

よくある後悔12.水洗がなくて洗車や掃除がしにくい
洗車や掃除のたびに、庭や洗面所などからホースを引っ張ってくるのは意外と手間がかかります。ビルトインガレージをつくる際は、水栓の位置もよく考えておくと便利です。
ただし、ガレージの中に水栓を付けると長期優良住宅の補助金申請基準に引っかかるそう! このあたりは施工会社と早めに相談しておくと安心です。
健太郎のビルトインガレージに対する後悔…
ここまで「よくある後悔」をたくさん紹介してきましたが、実は僕自身にも少しだけ後悔ポイントがあります。
シャッター幅と中の幅
一番の後悔は、ガレージの幅です。
わが家のビルトインガレージは、シャッター幅が4.7m、中の幅が6mあります。決して狭くはないのですが、それでもあと50cmずつ広ければもっと良かったと感じています。

50cmの余裕があれば、乗り降りのしやすさや車の出し入れの余裕が、もう少しあったかもしれません。
床はコンクリートではないほうがよかったかも
もう一つの後悔ポイントは床の仕上げです。
わが家のビルトインガレージ床は、コンクリート仕上げにしました。しかし実際に使ってみると、タイヤ痕が結構目立つと感じています。

濃いめのタイルなどにしておけば、それほど汚れが気にならなかったかなと思うこともあります。
それに、見た目の雰囲気ももう少し落ち着いた感じに仕上がったかもしれません。
まとめ|ポイントを抑えれば「ビルトインガレージで後悔」を防げる!
ビルトインガレージにはたしかにデメリットや注意点もありますが、事前にしっかり検討しておけば「つくってよかった!」と思える空間になります。
僕自身も細かい反省点はあるものの、ガレージのある暮らしを楽しんでいます。車好きの方にとっては「愛車と暮らす」という満足感が何より大きいかもしれません。
これからビルトインガレージを検討している方は、今日ご紹介したようなポイントを参考にして、ぜひ後悔の少ない家づくりを目指してくださいね。